マラケシュ心中(文庫)

心のブレが少ない人と、大きい人が恋愛をすると大きい人がおかしくなっていく。
作者のあとがきを読んでブレの少ない泉が読者受けがよくない(悪口多し)というのに驚きました。
泉の話をちゃんと解釈できない、自分の憶測だけで心が大きくブレていく絢彦の方がよほど周りに迷惑千万だと思うんだけどなあ。
その場その場で人生の指針が変わる人はほんとうにしんどい。
一生離さないと言ったかと思えば、これっきりにしようと言い、生きろ、殺せばよかった・・・それがその場その場の正直な気持ちなのかもしれないけど、あかんよアヤヒコ。
自問自答せずに、泉に少し聞くだけで心開くだけでいろんなことが分かるかもしれないのにね。
好きだってだけで、なんにも話聞いてないよ、アヤヒコ。
ブレる人はブレない人といると怖くなるというのは、分かる。私もブレる人だから。
でも、私はブレない人といて、ブレないってどういうことか分かりたいと思っている(言うは易し、とういうか書くは易しって話なんですけど)。

マラケシュ心中 (講談社文庫)

マラケシュ心中 (講談社文庫)